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栄養たっぷり カレーはぜひ手作りで!/大川智恵子

カレーは子どもから大人まで根強い人気の料理メニューです。ターメリックやコリアンダーなどたくさんのスパイスが自律神経を刺激し、身体の調子を整えます。また、野菜や肉などの材料をたっぷり煮込んで作るのでミネラル分も補えます。現代食の中では比較的いい食品と言えますが、市販のルーには要注意です。化学調味料や溶けやすくするための乳化剤、保存料が添加され、さらには蛋白加水分解物なども使われています。蛋白加水分解物は蛋白を酸や酵素で加水分解したもので、旨みがある調味料ですが、生成過程で発生する副産物の塩素化合物に発がん性があると言われています。

このように市販のルーには添加物や化学物質が入っていますが、自然食品店や一部生協では、無添加のものが売られています。しっかりラベルをチェックして購入しましょう。

そして、気をつけて欲しいのはレトルトカレー。パックの多層フィルムの接着剤や、コーティングに使われているビスフェノールAが溶出していることが確認されています。これは環境ホルモンの一種で、精巣を小さくしたり精子を減少させる内分泌攪乱作用があります。(ビスフェノールAは、ポリカーボネイト樹脂やエポキシ樹脂の原料として学校給食や一般家庭の食器、哺乳ビンなどに広く使われています。)

また、ゲップの原因となる油脂の問題があります。レトルトカレーにはこってりとしたコクを出すために、ラードやヘッドなどの動物性油脂が使われています。そのため、胃腸の弱い人は胸焼けしたり、ゲップに悩まされることが少なくありません。ある調査ではレトルトカレーを食べた人の約半数に、そのような症状が出たという結果もあります。まれにオリーブオイルなど植物油だけを使っているものもあるので、やむ無くレトルトカレーを食べる場合は植物性油脂と表示しているものを用いましょう。

子ども用カレーには、シチューに香辛料のターメリックを入れた程度で、動物性油脂を使っていないものが多いです。カレーも添加物の少ない安心できるルーで、手作りしたいものです。

(2006/09/29)



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