多機能型事業所「ウィリッシュ」(大阪市東淡路)
個人差に配慮したよくわかるマニュアル
大阪市の「路交館・ウイリッシュ」を訪ねました。
社会福祉法人路交館では、早くから「障がい児」共同保育に取り組み、以来、様々な支援を展開してきました。働く場も必要だと、「ウィリッシュ」を立ち上げ、この一〇月からは、自立支援法の新体系で就労移行支援事業を含む多機能型事業所に移行しています。
「ウィリッシュ」には、清掃業務を担当するA班と、布おむつたたみを担当するB班があります。二年目を迎え、A班では追加掃除が不要になり、軽いチェックで済むほどに。B班では、たたむおむつが足りないほどスムーズになりました。
一日の流れを一覧表に掲示。毎日複数回、定時に話し合う。それを元に、作業手順や支援方法の改善を繰り返す…。「その積み重ねで掃除の仕上がりが不十分なのは、手を抜くからではなくゴミが見えにくいからだ、と気づきました。」と前田職員。視覚や視野など、認知の個人差を配慮した作業手順マニュアルは、分かりやすいものになっています。
就労経験者も未経験者もいる、多様なチーム。喧嘩もするけど、言葉で訴えにくい人にとって作業説明のどこが分かりにくいのかを、当事者の誰かが代弁してくれることも。
きれいにしてはまた汚れ、という作業のため、課題は「達成感をどう持てるか」。路交館を訪れる皆さん!きれいと感じたら、どうぞ口に出してお伝え下さい!(き)
みんなで分担してきれいに
掃除する所は、ウィリッシュさんの事務所ビルと路交館さんの保育園です。掃除の説明マニュアルは写真入りで、上拭きするところ用と下拭きするところ用に分かれています。
お掃除を見学しました。
ビル五階の会議室と休憩室で、ぞうきんで拭いてから磨きました(テーブル・椅子・ドア)。
二〇分間休憩して、掃除再開です。場所は保育園です。
用具箱から、担当の道具を持って(ほうき・モップ・ぞうきん・バケツ・ゴミ袋・ちりとり)、担当場所へ行きます。
階段はほうきで上から下へ。二階と三階の丸い吹き抜けは、ガラス壁です。雨上がりでびっしょりなので、拭き取った水をいっぱいバケツに絞って、ガラスをきれいにしました。エレベータの扉も、事務所のドアも、きれいにしました。一階はテーブルと椅子を拭いて、自動販売機を磨きました。玄関はほうきでホコリを掃いてちりとりに入れました。
ゴミ袋を結んで、ゴミ箱をぞうきんで拭いて、きれいにしました。新しいゴミ袋を入れました。
最後に僕は、皆さんの写真を撮りました。並んで、顔が見えない人がいて、二回撮り直してハイ、チーズをしました。(は)
(2007/02/20)