自立支援をうけての新年/轟広志
と、タイトルをつけ「ドッと落ち込んでる私」です。と言うのも、昨年(〇六年)から施行された障がい者自立支援法を「どこ吹く風?」とやり過ごすつもりが、所属している支援センターにも押し寄せて、かなり無理している年の瀬でした。
幸い、今までの地域生活支援センターから「地域活動支援センターT型」に移行でき、ヘルパー訪問も今まで通りの利用、と変わってないようなのですが、スタッフの激務を目の当たりにしたり「障がい者自立」の言葉に過敏になり体調を崩すメンバー(私も含む)続出で、例年行っている行事や仕事が負担に感じて重いわけです。こういう上からの変化というのは予想以上に強烈で、目には見えないかたちでメンバー間に浸透し、関係を壊すほどの力があるようです。
当然、そんなメンバーに接するスタッフの負担も倍加します。カレンダーのスケジュールを睨んで、スタッフをねぎらい、ねぎらわれて「何とかやれる!」とメドを立てるも「新年号の原稿をお願いします」と電話が入る。まさにイタタタッ! 一杯、一杯です。
予想以上の重圧「自立」の二文字
愚痴になってしまいました。「障がいを持ちながらもやれる事がある」と言うより「障がいを生かしてやれる事」を、本当にありがたく感じて来ましたが、今は自立生活のためにと足枷をはめられた感じです。本当に気をつけないと「仲間 同士の首の締め合い」になるかも?
愚痴っていますが依頼を頂ける私は環境にも恵まれ、やりたい事ができますが、状態が安定しにくい若いメンバーや、環境にも恵まれず、その日をなんとか無事に過ごしている人達には、本当に「自立」という二文字が重圧となっている気がします。
熱気感じた研修会、新年に出会い願う
少しは新年号にふさわしい話題を。昨秋、大阪市内で福祉相談員の研修が行われ参加してきました。会場はもとより参加者も例年とは全く違っていました。昨年は初めての知的・身体・精神の三障がい合同での研修会でした。そのために、会場もバリアフリーが施されている広い場所になったのだと、後になって気づきました。手話通訳はもちろん、会話の全てをスクリーンにパソコン字幕で書き表していきます。
精神福祉の世界では、その歴史を反映するかのように若い顔ぶれが集まりますが、まさにベテランと言うのがふさわしい年配の参加者が多く、何だか頼もしくさえ感じてしまいました。
研修の最後、短い質疑応答の時間があり、私はみなさんの熱気と気迫に感動した事と、精神からの初参加の挨拶だけさせて頂きました。
閉会後、滋賀県下から参加の方と、ファシリテーター(話を引き出す進め役)を務めておられた方がわざわざ私の席に来られて、励ましの言葉をかけて頂きました。
二〇〇七年は新しい出会いと広がりを願います。
(2007/02/20)