ぷくぷくの会ホームページ

家族総出の選挙戦〜村上博

去る四月二二日投票の熊本市議会議員選挙で三期目に挑戦。これまでで一番厳しかったが、三八八六票を得票、三八番目で当選できた。

頼るべき大きな組織などないなか、今回もアナウンスや七百数十ヶ所ある掲示板へのポスター貼りや電話かけ、ポスティングなど、まさにボランティアが大活躍の草の根選挙による三回連続の勝利だ。

当選の功労者、タカヒロ君

連れ合いのマンションに転がり込み、マスオさん状態になって一四年。親兄弟はもちろん、一般的に選挙でフル回転する親戚もなく、郡部出身の私にとって圧倒的に不利な条件ばかり。そんな不利を補ってくれたのが家族だった。

長男タカヒロ君は出産時の障害で知的に障がいが残り、幼い頃から交通機関を使い神出鬼没の放浪の連続。いなくなる度に彼と出会った色々な人たちが声をかけてくれたり、心配して電話を入れてくれたり、ときには厳しいお叱りも受けた。そのお陰で連れ合いの和枝さんは彼を育ててこられた。さらに、失踪事件(?)でお世話になった人たちが、選挙の度に草の根を拡げる強力な支持者になってくれた。

タカヒロ君は放浪しながら支援のネットワークを構築していたことになる。まさに、当選の第一の功労者かも知れない。

四年前は、カヌーキャンプを一緒に楽しんだり、行政視察に介助者として同行してくれた学生グループが、辻立ちやアナウンス、ポスター貼りなどを担ってくれた。

ボランティア大活躍「こちら熊本ひろし……」

選挙に関しては、ボランティアの素人集団故のエピソードも数多い。ハシゴがないと貼れない崖の上のポスター掲示板の前で困っていた女性ボランティアを見かね、業者の人が代わりに貼ってくれた。選挙カーのアナウンスを担当した女性たちのカミカミには笑ってしまう。「熊本ひろし」とか「むらさきひろし」が飛び出し、今回は新たに「村上ひとし」や「村上しろひ」が加わった。

タカヒロ君はお世話になった人たちへ支援のお願いに回り、二男は就職先の東京から帰省し、ポスティングやパソコン入力を担当、小学四年生の三男も学校から選挙事務所へ直行、毎日笑顔で私を癒してくれた。和枝さんは事務所から、足が悪くなった義母は自宅から精力的に電話かけ。義父は自転車で市内一円を回り支援者を拡げてくれた。義妹はスタッフの夕食作りやアナウンスを担当。

もちろん、家族だけで当選出来るものではない。だが、『家族総出の選挙戦』によって家族の絆が更に深まったのは嬉しい。

全国でただ一市、県庁所在市で県議と市議の車いす議員がいる熊本市。財政再建のシワ寄せによる福祉の後退を許さないため、しっかり連携を強めていきたい。それにしても、五〇%を切る投票率、何とかならないものか!

(2007/06/02)



1999 pukupuku corp. All rights reserved.