市民酒場・えんだいや/まねきねこ探検隊
人間関係広がる酒場に
一九九六年に「帰宅前にちょっと立ち寄れる地元の店」ができました。阪急箕面駅南の踏切を西へ百m。「市民酒場」の名のとおり、市民百人の出資で立ち上げた居酒屋です。(編集部)
卵雑炊と唐揚げとマヨマヨソーセージと冷奴、それからイカの炒め物と長いもとオクラ和えもおいしかったです。
取材でお話を聞いて、落語のパンフレットを「どうぞ」してもらいました。笑福亭純瓶さんたちの寄席です。えんだいやさんは、寄席や花市のイベントもします。
入口のでかいまねき猫と、「まいどおおきに」の色紙がおもしろいです。長い机の上は、ミニついたて(扇型で、まねき猫や花や鳥のさし絵です)で仕切ります。
カウンター席は、小さいキャラクターがいっぱい、木彫りの龍や仙人やまねき猫がいっぱいです。壁も絵がいっぱいです。うさぎとふくろうと三匹のまねき猫、黒猫、みんなでのびのびしてる猫。てぬぐい(うさぎの「きりぼんちゃん」の絵です)も貼ってます。
奥には、金色のでかいビリケンさんとCDラジカセ。音楽が聞こえます。トイレの座るところが木で、おもしろかったです。居酒屋は楽しかったです。(は)
家庭料理をお安く気楽にすごせる場
雑貨であふれているのに、なぜかしっくりとなじむ店内。酒豪のマスターは、「雑多な感じが、人間、落ち着くと思うので」とボソリ。
そして料理が旨い! 絶品ダレの焼き鳥、泣く子も笑う豚キムチ、だし茶漬けにイカナゴの釘煮、チヂミもあれば馬刺しもあります。
マスターと看板ママさん達は、豊中市内の作業所「であいランド」との兼務で体力ぎりぎりです。それでも踏んばる理由は、「誰もが来やすい店を続けたいから。初めての場所が苦手なハンディをもつ人たちもリピーターになってくれます。金額なのか雰囲気なのか、なにかリラックスできるようなのです」。
「人間関係がひろがるから、プロとしてふるまう厳しさもあるけど、いろんな人と出会えるから」「一般の人と障がいをもつ人が出会う場をつくる手段の一つ。顔見知りになって『慣れる』と、いっぱいいいことがありますから」
家庭の料理をなるべく安く、酒を飲んで気楽に過ごす。障がい者問題など「堅い」話も気楽に交わせる。そんな酒場を、淡々と熱く続けています。ライブなどイベントを開いていただける方、声をかけて下さいね。(き)
(2007/07/04)