カフェ&バー L.L.Diner─まねきねこ探検隊
今回は、昼間は「高齢者のデイサービス」、夜は「レストラン」に早や変わりしているお店を探検しました。表通りから少し入り込んだ阪急線路沿いにあるL.L.Diner。「まねき猫通信」の編集会議を兼ねておじゃましました。 お店に入ると、黒いカーテンに囲まれ、入り口から正面を見ると黒いカウンターで、棚も黒いカーテンがかかっています。スリッパが置いてあり土足では入れません。高級感があっていい感じです。 テーブルは四つで、桜色のテーブルかけがとても引き立ってかわいい。黄色がかったあかりで気持ちよくお酒に酔えそう。もちろん料理も美味しい。私もイタリア風のおいしい料理を食べて満足しました。 店長の小宅雅司さんは、昨年九月にお店を活気付けるためにと、オーナーの網島さんから声をかけられたそうです。 「ラフな感じで、リーズナブルな価格でイタリアンを食べてもらいたい」(小宅さん)との思いでやっていますが、経営は赤字。「ディサービスも兼ねているということも宣伝してお客さんを増やしたい」と語ってくれました。 店長の経歴がまたおもしろい。漫才師に弟子入りしたものの、バイトしないと食べられない。そのバイト先で料理の技術を学んだそうです。一五年間修行をしましたが、漫才師の道はあきらめて職を変えました。その後、とあるメーカーのシステムバスやキッチンの施工をしていたそうです。 みなさんも一度、おいしいお料理と店長との話を味わってみてください。 営業時間は一八時から二三時(オーダーは二二時半まで)で、定休日は火曜日。日曜日はデイ・サービスがお休みなので、ランチのみ一一時半〜一四時半(オーダーは一四時まで)の営業です。ランチは八〇〇円(安い!おいしい☆)。 |
毎日を楽しくすごしてほしい
二月九日、朝から大雪の日、オーナーの網島毅さんにお会いしました。二〇〇五年四月、デイサービスを開設した際に、夜はレストランとして営業するために、建築家の友達と相談しながら設計に工夫を凝らしたそうです。建物のデザインや間接照明にこだわった設計には実現に三年を要しました。
昼間、デイサービスの時にはベッドとして使っている場所が、夜になるとテーブルに向かい合わせで座れる個室のような場所に変わります。また、昼間の平行棒が、夜には黒いカウンターに変身します。この変身する時の、内装の配置転換が大変だそうです。
―開所への思いは?
PT(理学療法士)だった網島さんは、これからの高齢社会にリハビリは重要と考え、病院や施設をまわって現場で必要性を実感して、「自分でやってみよう」と思ったそうです。その原動力は、「自分が行きたい施設を地域で増やしたい」という思いです。
―名前の由来は?
「ライフ・ライト・ダイナー」。「ライフ=命、ライト=照らす光、ダイナー=車窓〜開放的、人生を照らす」という意味。団塊の世代を意識し、高い要求にも応えられる「施設」をめざしています。 高齢者の施設は暗いイメージがあります。スタッフにも「おしゃれを心掛けるように」と言っているそうです。
―これからの計画は?
竹見台にも建築予定だそうです。今度はどんなのかな?
この取材でとても印象に残ったのは、網島さんの「自分が行きたい施設をつくりたい」という言葉です。あきらめないで、私たちも自分たちの住みたいまちにしていきたいね。
(2008/03/10)