吹田の生き物と人N-紫金山のキノコ 高畠耕一郎
キノコと言えば、シイタケ、シメジ、マッタケといった食べるものの名前が浮かびます。しかし、日本には名前が付いているキノコだけで約2000種もあるそうです。
吹田自然観察会では毎年梅雨ごろに紫金山でキノコ観察会を実施していますが、毎回2時間ほどで30〜50種類ほどのキノコの仲間を見つけています。過去10年間の記録をみると150種ぐらいのキノコが出ています。本当にたくさんの種類のキノコが紫金山に出ているのです。
観察会にはいつも専門家を講師にお招きしています。いろんな形のキノコを次々と発見でき、「これもキノコの仲間か」と驚くことも多いのです。子ども達にも結構人気があり、親子連れで30〜40人も集まる人気の観察会の一つです。
キノコの果たす重要な働き
キノコは「木の子」という漢字をあて、「花の咲かない植物」として扱われてきました。しかし最近の分類では、キノコなどの菌類は動物でも植物でもない第3の生き物とされるようになっています。
キノコというと地面に出てくる傘のようなもの(子実体と呼ばれるもの)をイメージします。これは花が咲き種子ができる植物で言えば花の役割をし、子孫を残す胞子がここから出ていきます(上図参照)。キノコの本体は菌糸と言う糸状のもので、枯れた木の中に入り込み栄養をとって腐らせていきます。
(2009/06/10)
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