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特集:“きしべのおうち「ぷくぷく」”開所

新しい地域の拠点「きしべのおうち」完成

「地域の中に自然に存在し、障がい児・者の地域生活をバックアップする」―新しい地域の拠点「きしべのおうち」の目的です。@ケアホーム(グループホーム)とA短期入所事業(ショートスティ)、B日中一時支援事業を組み合わせて、幅広い支援が取り組まれます。

ぷくぷくの念願でもあった、地域移行支援のための活動拠点は3月に建物が完成し、室内備品等を整え、6月から入居の運びとなりました。6月9日には、阪口善雄吹田市長も視察に来られました。

障がいがあっても「住み慣れた町でふつうに暮らしたい」との願いを実現する小さな1歩ですが、地域福祉のあり方としても新しい試みとなるはずです。新施設の概要とここに込めた私たちの思いを紹介させて頂きます。(編集部)

コンパクトで多機能

「新しい福祉のあり方にチャレンジしている。その心意気を感じた」―阪口市長からは、「木造は暖かみがあっていいね」という感想と共に「吹田の障がい福祉の先駆者であり続けて欲しい」との激励も頂きました。

「きしべのおうち」は、知的障がいと身体障がいの重複障がい者や、重介護が必要な人も利用できる複合的なサポート施設です。1階では、日中一時支援事業「愛あい」(定員5名)と短期入所事業(ショートスティ)「るんるん」(定員2名)が運営されます。2階はケアホーム入居者の居室(4室)とお風呂、3階は、32uの広い食堂、台所と居室(2室)があります。

そしてこれら全体をコーディネートしたのが地域移行支援センター「しおり」です。入所施設で長らく生活されている方を地域に送り出すために、あるいは在宅生活を送っている方たちが新たな地域生活へ踏み出すためにコーディネートや相談を受けています。

「暖かみがあっていい」と言われるように、木造3階建てで、室内もふんだんに無垢材が使われています。しかし設計を担当した佐野隆治さんは、「実はたいへん苦労した」と語ります。福祉施設は、「防火」「耐震」を考慮して鉄筋コンクリート造りが原則とされていますが、ケアホームは一般の住宅で実施する事業なので「おうち」は住宅として建築許可をとり、福祉施設としての防災基準を満たすための様々な設備仕様を加えました。

また、これまでの生活支援の経験から挙がってくる要望をできるだけ組み込み、リクライニング式の車いすでも乗れる大型エレベーター、ぶつかっても壊れにくい壁や扉、車いすのまま入っても傷みにくい畳の部屋、防音効果や収納の仕方など、利用する方を様々に想定しての設計となりました。

こうした工夫を凝らすことで安全で暮らしやすく、かつ「天然木の温もり」を実現することができました。

(2009/07/16)

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