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▲メジロ(目白)◇スズメ目メジロ科・全長11.5センチ。スズメよりやや小さい。◇「メジロ」は、目の周りが白いので、目白からメジロ。細い枝や葉に付く小さな虫、木の実、花の蜜を食べる。

吹田の生き物と人36-メジロ -高畠耕一郎

都会の身近な野鳥

私にとって、最も身近で見ることができる野鳥は「スズメ」ではなく「メジロ」という野鳥です。スズメもよく見かけますが、マンションの敷地内で見ることは少ないのです。しかし、メジロは、住んでいるマンションの植え込みのサザンカの蜜を吸いにくるので、ちょうど私の目線の高さになり、その姿がよく見えるのです。

サザンカの茂みの中で、2〜3羽で忙しく動いて鳴いています。すぐ横で顔を覗かせていることもあります。動きは素早いのですが、きれいなウグイス色をしているので、すぐにわかります。

ウグイス色の顔の中で、白くアイシャドウを塗ったような目の周りが目立つのです。この目の周りが白いので、「目白」と名付けられました。英語名も「White eye」と言います。

密猟も行われている

紫金山公園で、このメジロの密猟している人を私の仲間が発見し、注意したことがあります。日本では、許可なしで小鳥の捕獲や飼育をすることは基本的に禁止されています。でも、鳴き声もかわいいしメジロを飼いたい人がいるので、違法に売買されているのです。特に西日本は多いと聞いています。

私も、箕面市の山中で、小鳥を捕ろうとしている人を何回も見ています。そういう人たちは、私が怪しいと監視していると、知らん顔して別の所に移動していきますが、また戻ってきたりします。うろうろと変な行動をとるのです。野山でトリモチやおとりを使って密猟している現場を見つけたら、110番通報するのがいいでしょう。

この野鳥売買の歴史は、現在のように、すぐに警察が対応してくれるようになるまでは、大変つらい厳しい歴史があったのです。明治から私が生まれた1950年代ころまでは、庶民の趣味として、西日本を中心に幅広い層の国民が野鳥を飼ったり、鳴き声を競わせるようなことをしていました。1957年の朝日新聞への「メジロを捕るな」という投書で、「小中学生が早朝から、かごを抱えて森に入っていく。捕らえたメジロは鳥商人に買い取られ、かなりの利益があるらしい。これらの行為は、国民全体の協力によって改めなければならない」とあるぐらい野鳥捕りが大っぴらにおこなわれていたのです。

(2011/04/22)

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