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当事者リレーエッセイ視覚障がい者が使えないタッチパネル 三原ひろみ

なくなった10キー(数字キー)

最近銀行ではほぼタッチパネルのATMになりました。少し前までは、ゆうちょ銀行のようにテンキーと、タッチパネルと両方あったので、視覚障がい者も使うことができました。

しかし、今のタッチパネルのみのATMは、各銀行によって項目の並び順も違い、文字と背景の色のコントラストもばらばら、文字の大きさもそれぞれ違います。銀行によっては、 暗証番号などが後ろに並んでいる人に分からないようにするため、わざと数字がばらばらの順番で出てくるATMもあるようです。

タッチパネルは、見えない人にはお手あげ状態ですが、弱視の人にとっては、上記のような課題が統一されて、見やすいものになれば、使いやすくなると思います。

私はタッチパネルのみの操作はできないので、ゆうちょばかり使っています。

ここではテンキー操作とともに音声ガイダンスもあるので、安心してATMを使うことができます。また、振り込み用紙での振り込みも、入金方法を現金か通帳か?選ぶところはタッチパネルですが、それ以外はテンキー操作でできます。

私の場合、画面が少し見えているので、そのパネルがどの項目かを教えていただくことで、振り込みができるようになりました。

なくなった10キー(数字キー)

昨年夏頃、どうしても銀行でお金を引き出さないといけなくなり、近くの三菱東京UFJ銀行に行きました。この銀行は、ごく最近までテンキーがあったので、「今もあるか?」と聞いてみると、もうタッチパネルのものしかなく、テンキーの代わりに操作用の受話器があることを教えていただきました。その受話器の使い方を尋ねると、銀行員もそこまでは把握されておらず、「また調べておく」ということで、窓口で苦労しながら自筆で住所や名前、引き出し金額などを記入して、やっとの思いでお金を引き出すことができました。

再びその銀行に行って操作用受話器の使い方を聞いてからは、銀行でもATMを使うことができるようになり、とても便利になりました。

このような操作受話器(ハンドセット)があるのは、三菱東京UFJ銀行以外にあるのかと思っていたら、先日三井住友銀行にもありました。

今後こういった操作受話器のようなものが広がっていったらと切に願います。

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