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当事者リレーエッセイ:初めて知った父の想い 村上博

うすら寒い春

「アノ日」から1年たった。今はもう季節も春爛漫といいたいところだが、僕の住む地域だけなのか? 妙にうすら寒いなかで桜を見ている。気候も変だ。政治も変だ。原発も変だし、市長も変だ。「あなたに云われたくない」という声が聞こえる(笑)。そんな僕だってお金は欲しいと思う。大金がいい。減らない額ではなく増えるぐらいの額がいい。でも、そのために人様や動物、魚たちや植物が死のうが滅ぼうがどうでもいいとは思わない。「アノ日」から1年たち、少しだけ原発事故のこともわかってきた。でもその事実はまさに高濃度の放射性物質のごとく何重にもくるまれ、あぁそうだったのかと思うにはほど遠い。

お国の経済なのか電気会社の経済なのか何だかよくわからない。経済のことを考えて、あえて原発という意見を聞く。それならせめてアメリカの真似ぐらいはしてほしい。

福島に配備された原発は、アメリカで開発され俗に「マークU」と呼ばれる初期型であるがゆえに、アメリカ本土でも最も地震被害が少ない地域のみに配備されている(アメリカでも考えている)。さらに緊急事態の電源確保のために、個別に2台の発電機を付属させているが、福島第一ではその非常用発電機2台を地下に並べて設置していた。地震直後の津波で2台もろとも水没し、緊急用の電源は失われた。NHKが取材した元アメリカ原発技術者は、それらの資料を見たあとにつぶやいた…「これは人為ミスだ…」。どうする東電? どうやったら償える?(いまは償う気もないように見えますが)

未だに解けない疑問

福島の避難地域の家畜や動物はなぜ全殺処分だった? 近隣に迷惑をかけるから?それとも被曝していて危険だから? 高濃度の放射線を人が浴びていても言えない? まして殺しはできんからね〜。なんて、やや病的妄想みたいなことを書きましたが、なぜこうなり、これだけの被害を確認し、さらにこんな被害も想定している。よってこういう対応と救済を行って行きます、と明確には誰もいわない。もう丸1年以上たっているのに!

小さな島国の日本が大きな犠牲を払ってまで何故、原子力の脅威を未だに世界に知らしめなければならない?

それから橋下市長。選挙圧勝の余韻だとは思いますが、JR大阪駅裏の再開発で「あそこはホールだけがある森にしたい」の発言はうかれ過ぎです(歴史ある大阪フェスを潰しておいて…)。

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