ぷくぷくの会ホームページ

当事者リレーエッセイ 三原ひろみ

飲食店での食事「情報のバリアフリー」を

秋と言えば食欲の秋! 家でおいしい物を食べたり、外に食べに行ったりと、いろいろ楽しめる季節ですね。

健常者だと飲食店を選ぶ時、あまり苦労せずに、目当ての店に入ることができます。車椅子だと店の入り口に段差はないか、入り口のドアの形状はどうか、席は固定ではないかなど、事前に調べたり、実際見ながら店を選ぶことが多くなります。

視覚障がい者は、そもそも店の看板や、外のメニューがよく見えなかったり、店の入り口が探せなかったり、どんなメニューがあるか分からなかったりと困る場面も多くあります。

お勧めの店を聞いた時は、店のメニュー、アクセスなどを調べて行きますが、目的地にたどり着くのは本当に大変です。

メニューは店員に読んでもらう時もありますが、ファミリーレストランやCoCo壱番屋、和民など、点字メニューがある店では、それを見て選びます。点字メニューは自分のペースで好きな物を注文できて、とても助かります。人に読んでもらう場合は、ジャンルを選び、どんな物があるか読んでもらってから注文するため、少し時間がかかります。点字のメニューに、全てのメニューが載っているわけではありませんが、メニューがたくさんある所は、自分で選ぶ時の参考になり、早く選ぶことができます。

最近、普段よく行く店は、携帯に店のURLをメモして、店に行って、メモにあるメニューから選んでいます。このメリットは、どんな物か画像も出るし、詳細情報も音声で読ませることができる点です。期間限定メニューも出るので、メニュー選びがとても楽しいです。

ただ、このメニューもネット上では公開していない店や連絡先と住所、アクセスしか載っていない店もあります。

メニューの点字・太字化やネット公開を

バリアフリーの観点で言うと、最近店舗の段差は少なくなり、車椅子の人も入れる店が増えてきました。「心のバリアフリー」では、店員の接客もかなりよくなり、先日も初めて入った店でとても上手に誘導していただき、「また行ってみようかな」と思いました。

「情報のバリアフリー」では、まだまだ点字のメニューがある店は少なく、メニュー表の字も小さいことが多いので、視覚障がい者には読めないこともあります。「点字のメニュー」+「16ポイントくらいの大きくてはっきりした文字のメニュー」があれば、弱視の人も、点字を読む人も自分でメニューを選ぶことができます。また、ネット上でメニューを公開していただくと、事前に調べたり、私のように携帯にメモして店で選べるので、外食が一層楽しくなると思います。

※横線の細い明朝文字は、見えにくいので避けてください。

WEBは抜粋版です。すべて読みたい方は購読案内をご覧ください。



1999 pukupuku corp. All rights reserved.