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まねき猫通信153ぴきめ(2015年4月1日発行)WEB版

ふりがな対応のまねき猫通信pdf(抜粋)版

トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)

4月の旧称は卯月。卯の花が咲く季節だから「卯の花月」が略されたとする説が一般的だが、卯月の「う」は「初)」や「産」の意で、季節循環の始まりを表したとも言われている。他には、稲を植える月で「植月」が転じた、あるいは、十二支の4番目の「卯」を充てた、などなど…

俳句の世界では、「卯月」は花残月、夏初月とも称され、春ではなく初夏の季語だ。伝統的な季節感には現代と多少のずれがあったことが覗える。また、芭蕉は「思ひ出す木曽や4月の桜狩り」と詠んだが、木曽の桜は平地よりも開花が遅かったことが示唆されている。つまり「卯月」は地理的・時間的な広い幅をもった季節なのだ

豆乳を搾った後にできる「おから」は絞りかすの意味で、「殻」に丁寧語の「御」をつけた女房言葉が語源だが、「から」は空に通じるので、縁起よく「卯の花」と言う。居酒屋などのメニューは皆これである。また、雪花菜とも称するが、これは包丁を使わないで切らずに食べられるから。はたまた、寄席の世界では「おから」が空の客席を連想させて良くないから、験を担いで「おおいり(大入/大炒)」と称するとか

「う」だけでもこれほど豊かに言葉の世界が広がるのに、同じ「う」でも安倍の「う」は「虚け」の「う」だ(笑)。(パギ)

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