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まねき猫通信154ぴきめ(2015年5月1日発行)WEB版

ふりがな対応のまねき猫通信pdf(抜粋)版

トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)

 大阪の若いもん3人が「女の口説き方」を説く。A「何ちゅうても、決めぜりふは短く、さりげなく、しかもバシっと。愛してるとか、付き合ってください、てなこと言うてたらあかんで。僕なんか…∧ええか∨?、これで口説いたんや」B「∧ええか?∨…アホくさ。そんなもん長すぎるわ。俺はな…∧どや?∨、これでウン言わした。どんなモンや!」C「∧どや?∨…お前、まだ修行が足らんで。儂の決めぜりふ、おせ(教)たろか…∧な?∨、これで落とした」A・B「恐れ入りました」

この話、実は上方落語の枕でよく使われるエピソードである。時間をかけずに手際よく、しかも外連味なく「ことを首尾良く成就させる」のが男であり、それが男らしさだというわけだ。そこに「落ち」が絡まって「粋な話」が出来上がる

「女流落語家」が増えたが、落語の世界そのものはあくまで「男」の世界。やもすれば「男尊女卑」や「男は度胸、女は愛嬌」などといった陋習やステレオタイプ、つまり女性差別が罷り通ってしまう。だからこそ、一廉の噺家なら、女を卑下した上で成立する「男らしさ」ほど非人間的で醜いものはないことを知っている。一方、「男に口説かれた」高市早苗、櫻井よしこ等は、それを知らない。(パギ)

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