まねき猫通信172ぴきめ(2016年11月2日発行)WEB版
トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)
「北海道舊(旧)土人保護法」は1900(明治32)年に制定されて1997(平成9)年に廃止された。保護とは名ばかりで、アイヌ民族の土地を奪い、漁業・狩猟を禁止し、アイヌ語を否定し日本語を押しつけ、アイヌ固有の習慣風習を厳禁して日本風氏名を強要した。こんな悪法が百年近くも実効であった事実を、日本の国民の何%が知っているだろうか
松井一郎とてご多分に漏れず「北海道舊土人保護法」の存在を知らなかったに違いない。沖縄県高江のヘリパット工事を阻止するために抗議・座り込みをしていた市民に対して「この土人が!」と罵倒した大阪府警所属・某の言動に対して「表現は不適切だが、しっかり職務を遂行している姿に敬意を表し、労を犒いたい」旨を松井は表明した。現大阪府知事に政治家としての資質があるかないかは別として、また、本人が「土人」という日本語の意味を理解できるのかどうかはさておき、「土人」という音韻や言葉の響きが心地良いか否かだけは、この男に問うてみたい衝動に駆られる
明治以降「土人」と呼ばれ続けた人々は誰であったのか? 「土人」の呼称で貶められ、人権を蹂躙され続けたのは何故か? そんな想像力の欠片すら持ち合わせていない夜郎自大が「知事」…大阪の恥・松井を即刻更迭せよ!(パギ)
目次
- 特集:虐待防止法と虐待防止の取り組みについて-人としての尊厳とは?
- 対等な人間関係づくりこそ重要 社会福祉法人 花の会 理事長 山田義昭
- 当事者リレーエッセイ:成年後見制度の問題点 佐野武和(本紙のみ掲載)
- 新聞の作り方143:民意を無視する政党は政権を維持できない 石塚直人(本紙のみ掲載)
- かんこさんのおまかせシネマ・・・クワイ河に虹をかけた男(本紙のみ掲載)
- 食べものあれこれ ぷくぷくショップ(本紙のみ掲載)
- 楠敏雄さん追悼文集 ―その人、その仕事、その思想―より
- 砕氷船のごとく、歴史の中に水路を拓いた楠敏雄さん
- 北摂市長N氏の悩み第143回「福祉国家とポスト福祉国家」の巻き4 西川たけお(本紙のみ掲載)
- 仲間の思いを市政につなげる為に
- 障害者の自立と政治参加をすすめるネットワーク 茅ヶ崎市議会議員 豊嶋太一(本紙のみ掲載)