まねき猫通信179ひきめ(2017年6月7日発行)WEB版
トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)
フェイスブックを通じて懇意になり邂逅を得た神戸金史さんと初めて飲んだ。一年前の「相模原虐殺事件」で19人が殺害され27人が負傷、犯人が「障害者は生きている価値などない」と傲然と言い放ったその日の夜、神戸さんは酔っ払いながら綴ったと言う
『障害を持つ息子へ』 [略]あなたが生まれたことで、私たち夫婦は悩み考え、それまでとは違う人生を生きてきた。親である私たちでさえ、あなたが生まれなかったら、今の私たちではないのだね。ああ、息子よ。誰もが、健常で生きることはできない。誰かが、障害を持って生きていかなければならない。なぜ、今まで気づかなかったのだろう。[略]息子よ。君は、弟の代わりに、同級生の代わりに、私の代わりに、障害を持って生まれてきた。[略]息子よ。そのままで、いい。それで、うちの子。それが、うちの子。あなたが生まれてきてくれてよかった。私はそう思っている。父より
大反響を呼んだ「詩」は放送番組や単行本になり、翻訳もされて世界各地で共感の旅を続けている。神戸さんは放送の仕事に携わりながら、講演活動にも忙しい。一年前、不覚にもこの「詩」に気付ずにいた鈍感の罪を、執筆者が償うこととあいなった「新宿ゴールデン街」の夜でありました…(笑)。 (パギ)
目次
- 特集:吹田市 市役所本庁舎 チェックに行ってみると…
- バリアフリー改修工事でバリアが増えた?(PDF版に掲載)
- 当事者リレーエッセイ:悲劇の大川小学校 村上博(本紙のみ掲載)
- メディアアイ150:安倍首相が20年までの改憲明言 取り込まれず正面から批判を 石塚直人(本紙のみ掲載)
- 食べものあれこれ ぷくぷくショップ(本紙のみ掲載)
- ヨリの風来坊日記B 頼尊恒信(本紙のみ掲載)
- 「共生の原点は教育」地域の中で共に生きる
- 「ひろしま菓子博、電動車いす入場拒否差別事件」から4年(本紙のみ掲載)
- 「お伊勢さん菓子博」に行ってみた 障がい者の自立と政治参加をすすめるネットワーク事務局 久留米市議会議員 ふじばやし詠子