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障害当事者のリレーエッセイその1

 シャッフルして元気(げんき)を、(かぜ)

佐野(さの) 武和(たけかず)


地方(ちほう)()んでいると都会(とかい)がうらやましく(おも)えるときがある。バリアフリーや地域福祉(ちいきふくし)とはかけ(はな)れた現実(げんじつ)にぶつかったとき、権利侵害(けんりしんがい)(かな)しい事件(じけん)遭遇(そうぐう)したとき、地方(ちほう)運動体(うんどうたい)非力(ひりき)さと地域(ちいき)保守的(ほしゅてき)体質(たいしつ)行政(ぎょうせい)旧態依然(きゅうたいいぜん)姿勢(しせい)()ちはだかったとき。そんなもん都会(とかい)でも(おな)じやでといわれるかも()れへんけど、孤立無援(こりつむえん)(かん)じ、わなわなと意気消沈(いきしょうちん)するおのが姿(すがた)をみるとついひがみっぽく(かん)じてしまうのだ。

△どっこい湖北(こほく)文化不毛(ぶんかふもう)()とは()わせないぜ…と映画界(えいがかい)やコンサートを企画(きかく)した。ミニ集会(しゅうかい)やシンポジュームを()(かえ)(くわだ)てて20(ねん)()ぎた。(みっ)つの(はたら)現場(げんば)運営(うんえい)生活(せいかつ)()支援(しえん)体制(たいせい)整備(せいび)(すす)めてきた。しかし()()いたところが小規模社会福祉法人(しょうきぼしゃかいふくしほうじん)だ。40(にん)()えたメンバーの未来(みらい)(たく)すには(すこ)(ゆめ)がない。シャッフルして元気(げんき)だそう。イチローやかて四割(よんわり)()てへんのや、10(かい)のうち(かい)失敗(しっぱい)してもいや(かい)からぶりでも(わり)のヒットをめざそやないか。なんか(ゆめ)のある(はなし)ないかなぁ。

△アメリカのシカゴにわけもわからず(さそ)われて()かけた。大嫌(だいきら)いな大学(だいがく)でのセミナーに一週間(いっしゅうかん)缶詰(かんづめ)やった。「虐待防止(ぎゃくたいぼうし)のワークショップ」のプログラムをみっちり仕込(しこ)まれた。はじめ反発(はんぱつ)があったが日本(にほん)(かえ)ってアレンジするぞといつの()にかのせられてしもた。昨年(さくねん)後半(こうはん)自立生活(じりつせいかつ)センターの仲間(なかま)滋賀(しが)秋田(あきた)大阪(おおさか)東京(とうきょう)とドサ(まわ)りのワークショップ公演(こうえん)にエネルギーを(そそ)いだ。地方(ちほう)()もれそうな(おも)いをシャッフルしてその地方(ちほう)その地域(ちいき)(かぜ)としてつながりたい。50(さい)目前(もくぜん)にして(たび)開始(かいし)する。

(1ぴきめ 2002年5月)

 

さの・たけかず●1952(ねん)滋賀(しが)(うま)れる。生後(せいご)まもなくポリオ障害(しょうがい)施設(しせつ)()中学(ちゅうがく)高校(こうこう)地元(じもと)。1971(ねん)名古屋(なごや)()障がい者(しょうがいしゃ)運動(うんどう)参加(さんか)(ユー)ターンして1987(ねん)ぽてとファームを設立(せつりつ)代表(だいひょう)

                                                        

森本菜穂子さん    村上博さん    轟広志さん

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