性・座談会

６ぴきめ（2002年10月）
特集・性について話そう　
　　　　　～男と女のカップルって「ふつう」なん？

座談会(ざだんかい)

　異性愛者(いせいあいしゃ)（？）たちの本音(ほんね)トーク！　
　　　～終(お)わりのない性(せい)の話(はなし)

　　

　「異性愛(いせいあい)」ってなんでしょう？　男(おとこ)と女(おんな)が恋愛(れんあい)し、セックスすること？　多(おお)くの異性愛者(いせいあいしゃ)にとって、自分(じぶん)が「異性愛(いせいあい)である」ということはほとんど意識(いしき)さえしないですむほど、この社会(しゃかい)の中(なか)で異性愛(いせいあい)というものは当(あ)たり前(まえ)のこととされています。でもあらためて考(かんが)えてみると、わかっているようでわからないのが異性愛(いせいあい)。今回(こんかい)の座談会(ざだんかい)は、異性愛者(いせいあいしゃ)が自分(じぶん)自身(じしん)の性(せい)について語(かた)ろう、ということで企画(きかく)しました。
　もちろんここで触(ふ)れられなかった話題(わだい)、抜(ぬ)け落(お)ちている視点(してん)もたくさんあります。自分(じぶん)自身(じしん)の性(せい)について語(かた)ること、そこから深(ふか)めて考(かんが)えていくことの難(むずか)しさを感(かん)じました。でも、この座談会(ざだんかい)をやってみて思(おも)ったことは、「性(せい)について語(かた)るのは楽(たの)しい！」ということです。この実感(じっかん)を第一歩(だいいっぽ)としたいと思(おも)います。（文責(ぶんせき):編集部(へんしゅうぶ)）

◎参加者(さんかしゃ)（敬称略(けいしょうりゃく)、50音順(おんじゅん)）
　小原(こはら)秀晃(ひであき)　大学(だいがく)卒業後(そつぎょうご)、おカネが貯(た)まれば独(ひと)り旅(たび)をすることをライフワークとしている。
　松平(まつだいら)尚也(なおや) とにかくもてない人生(じんせい)を送(おく)ってきました。
　三島(みしま)祐子(ゆうこ)　千里(せんり)国際(こくさい)学園(がくえん)高等(こうとう)部(ぶ)３年(ねん)
　向山(むこやま)寛子(ひろこ)　３人(にん)姉妹(しまい)、女子校通(じょしこうがよ)い、飼(か)ったペットはすべてメス。女(おんな)ばかりの環境(かんきょう)に妙(みょう)に縁(えん)がある。
　司会(しかい):編集(へんしゅう)スタッフ

男(おとこ)と女(おんな)のカップルが「ふつう」なのか？　

―一般的(いっぱんてき)には男(おとこ)と女(おんな)のカップルが「ふつう」だと思(おも)われがちですけど、そのへんどう思(おも)いますか？

向山(むこやま)　「ふつう」って何(なに)？って感(かん)じやな。私(わたし)は中高大(ちゅうこうだい)とずっと女子校(じょしこう)だったんで、先輩(せんぱい)に憧(あこが)れて「好(す)き」とか言(い)ったりすることがよくあったけど、そういうことについて拒絶(きょぜつ)反応(はんのう)もまったくないし、私(わたし)の中(なか)では珍(めずら)しいことでもない。

松平(まつだいら)　ぼくも中高(ちゅうこう)と男子校(だんしこう)だったんですが、思(おも)い出(だ)してみるとちょっとした同性愛的(どうせいあいてき)な雰囲気(ふんいき)がありましたね。そのなかで部活友達(ぶかつともだち)とかと自然(しぜん)に同性愛的(どうせいあいてき)な関係(かんけい)を紡(つむ)いでいたように思(おも)います。
小原(こはら)　ぼく自身(じしん)は異性愛(いせいあい)ですね。というか女(おんな)の子(こ)が好(す)きでたまりませんね（笑(わらい)）。恋愛(れんあい)の対象(たいしょう)としてはおそらく男性(だんせい)に向(む)かないだろうなというのはあります。前(まえ)に旅行(りょこう)でエジプトに行(い)ったとき、男性(だんせい)同士(どうし)が手(て)をつないでふつうに歩(ある)いてるんですよ。それを見(み)てあんまりええ気持(きも)ちに思(おも)わなかったんです。そのとき「ああ、そう思(おも)うんだ、おれ」と気(き)がつきましたね。でもそう思(おも)う自分(じぶん)ってイヤじゃないですか。だからいろんな本(ほん)を読(よ)んだりして同性愛(どうせいあい)について勉強(べんきょう)して、今(いま)は男(おとこ)同士(どうし)なり女(おんな)同士(どうし)なりがカップルとして歩(ある)いてても、そんなに違和感(いわかん)なく見(み)れると思(おも)います。

三島(みしま)　留学先(りゅうがくさき)のカナダで友達(ともだち)になった人(ひと)にゲイ（男性(だんせい)同性愛者(どうせいあいしゃ)）の子(こ)がいましたよ。私(わたし)はゲイって聞(き)いても何(なん)ともなかったし、他(ほか)の女(おんな)の子(こ)たちも全然(ぜんぜん)ふつうに接(せっ)してたけど、そのときいっしょにいた男(おとこ)の子(こ)たちはイヤがってた。

―男(おとこ)がゲイの人(ひと)を嫌(きら)うのはなぜなんでしょうね。

向山(むこやま)　自分(じぶん)が性的(せいてき)対象(たいしょう)として見(み)られるからちゃう？

松平(まつだいら)　それもあるし、男(おとこ)って別(べつ)の性愛(せいあい)のあり方(かた)に対(たい)する免疫力(めんえきりょく)がないんじゃないですかね。男(おとこ)のセックスのイメージのつくりあげられ方(かた)って、たいがいアダルトビデオとかじゃないですか。セックスに対(たい)するイメージが貧困(ひんこん)だから、ゲイに対(たい)して否定的(ひていてき)なイメージがわいてしまうんじゃないですかね。

―ゲイのことはよく話題(わだい)に出(で)るけど、レズビアン（女性(じょせい)同性愛者(どうせいあいしゃ)）ってどんなイメージ？

三島(みしま)　別(べつ)に･･･。同性愛(どうせいあい)はおかしくないよって学校(がっこう)で習(なら)ったというのもあるし、そんなに意識(いしき)したことはない。私(わたし)は今(いま)まで男(おとこ)の人(ひと)しか好(す)きになったことないけど、もしかしたら次(つぎ)に好(す)きになるのは女(おんな)の子(こ)かもしれないと思(おも)うし。そのとき悩(なや)みたくないから自分(じぶん)では認(みと)めておこうと思(おも)う。

―性(せい)のことについて話(はなし)をする人(ひと)はいますか？

三島(みしま)　私(わたし)は全部(ぜんぶ)お母(かあ)さんに話(はな)してる。

小原(こはら)　ぼくは親(おや)と深(ふか)い話(はなし)はできませんね。母親(ははおや)と酒(さけ)呑(の)んだときとかに恋愛(れんあい)の話(はなし)はできますけど、「同性愛(どうせいあい)や異性愛(いせいあい)についてどう思(おも)う？」なんていう話(はなし)はしないですね。親(おや)だけじゃなく友達(ともだち)もそうですけど。
松平(まつだいら)　できないというのもありますね。「異性愛(いせいあい)健常者(けんじょうしゃ)」（＊）というか、同性愛(どうせいあい)を想像(そうぞう)もできないような人(ひと)とは話(はな)しにくいですね。

三島(みしま)　今(いま)は違(ちが)うけど、お母(かあ)さんははじめ同性愛(どうせいあい)に違和感(いわかん)あるって言(い)ってて、「だって好(す)かれたら困(こま)るやん」っていうのがその理由(りゆう)。「お母(かあ)さんそんなにモテへんやん」って（笑(わらい)）。

―「同性愛者(どうせいあいしゃ)から告白(こくはく)でもされたら困(こま)る」という話(はなし)はよく聞(き)きますね。

向山(むこやま)　自分(じぶん)が好(す)きじゃない相手(あいて)から告白(こくはく)されたら困(こま)るというのは異性(いせい)でも一緒(いっしょ)やねんけどな、よく考(かんが)えたら。同性(どうせい)っていうのは経験(けいけん)がないだけによけい拒絶(きょぜつ)が強(つよ)いのかな。

小原(こはら)　やっぱり周(まわ)りにいないというのが大(おお)きいんですかね。イメージがわかないというか。

三島(みしま)　いるけど言(い)えないだけかもしれない。たとえばもし私(わたし)が女(おんな)の子(こ)を好(す)きになっても、男(おとこ)の子(こ)に告白(こくはく)するよりかは絶対(ぜったい)勇気(ゆうき)いると思(おも)うから。

松平(まつだいら)　ぼくは最近(さいきん)の自分(じぶん)の実感(じっかん)として、異性愛(いせいあい)とか同性愛(どうせいあい)という性愛(せいあい)の境界(きょうかい)がぼやけてきたように思(おも)うなあ。

性(せい)の話(はなし)、してる？　

―女(おんな)の子(こ)同士(どうし)って結構(けっこう)マジメに恋愛(れんあい)や性(せい)の話(はなし)をするみたいですね。

三島(みしま)　する。逆(ぎゃく)にふざけてしゃべったりしない。

向山(むこやま)　私(わたし)はメンバーによってはふざけて下(しも)ネタもするけど（笑(わらい)）。

小原(こはら)　男(おとこ)でまじめに聞(き)いてくれる人(ひと)って少(すく)ないですね。

向山(むこやま)　変(へん)に照(て)れるんちゃうん？

小原(こはら)　それももちろんあるんですけど、真剣(しんけん)に話(はな)すという考(かんが)えがないんでしょうね。

―男(おとこ)も実(じつ)は語(かた)りたいけど、相手(あいて)が信用(しんよう)できないのかな。

小原(こはら)　それはあると思(おも)いますね。逆(ぎゃく)に自分(じぶん)は真剣(しんけん)に悩(なや)んでるけど、相手(あいて)から茶化(ちゃか)されるのがこわくて自分(じぶん)から茶化(ちゃか)して言(い)ってしまうことがある。

三島(みしま)　それに男(おとこ)の子(こ)って自分(じぶん)で解決(かいけつ)しなあかんって教(おし)えられるから。

小原(こはら)　「しなあかん」とは思(おも)わないけど、ぼく自身(じしん)は恋愛(れんあい)に関(かん)しては自分(じぶん)で解決(かいけつ)したいほうですね。悩(なや)むのもまた楽(たの)しいし、相談(そうだん)してもわからへんやろうと思(おも)うし。

三島(みしま)　言(い)うだけで楽(らく)になるっていうのもあるよ。

向山(むこやま)　恋愛(れんあい)やセックスの話(はなし)って、自分(じぶん)の知(し)らないことを知(し)ってる人(ひと)がいたら聞(き)きたいって思(おも)わない？　「自分(じぶん)は早漏(そうろう)ちゃうか？」とかいう悩(なや)みって、結構(けっこう)男(おとこ)の子(こ)どうしマジメに相談(そうだん)できひんみたいよ。

―パートナーとセックスについて話(はなし)をしますか？

向山(むこやま)　私(わたし)は結構話(けっこうはなし)するで。でも友達(ともだち)の話(はなし)を聞(き)くと彼氏(かれし)とそんな話(はなし)できひん人(ひと)のほうが多(おお)いみたいやな。

小原(こはら)　ぼくもそういうこと話(はな)すのが照(て)れくさいというのはあるけど、なんとか話(はなし)をしていこうという自分(じぶん)の姿勢(しせい)が好(す)きですね（笑(わらい)）。

男(おとこ)のセクシュアリティは歪(ゆが)んでいるのか？　

―レイプやチカンって許(ゆる)せないという気持(きも)ちがある一方(いっぽう)で、男(おとこ)のセクシュアリティ（性愛(せいあい)）がそういうふうに歪(ゆが)んでいってしまうのは男(おとこ)としてちょっとわかる気(き)がするんです。

小原(こはら)　チカンはなんとなくわかる気(き)がしますね。満員(まんいん)電車(でんしゃ)のストレスって異常(いじょう)じゃないですか。そんななかで週刊誌(しゅうかんし)の中吊(なかづ)り広告(こうこく)を見(み)たらなんかすごいこと書(か)いてあるし、女(おんな)の子(こ)は露出度(ろしゅつど)高(たか)い格好(かっこう)で乗(の)ってくるし、絶対(ぜったい)あかんことやけど、「魔(ま)がさしてしまった」と言(い)われたら一概(いちがい)に責(せ)められない気(き)はしますね。

三島(みしま)　でもチカンにあったときってすごいブルーになるよ。

小原(こはら)　それはきっとぼくの想像(そうぞう)以上(いじょう)にきついダメージなんでしょうね。

松平(まつだいら)　海外(かいがい)へ買春(かいしゅん)しに行(い)ったという話(はなし)を、家族(かぞく)の前(まえ)で平気(へいき)で話(はな)しているところにたまたま居合(いあ)わせたことがあって、そうすると女性(じょせい)は笑(わら)うしかしょうがないような状況(じょうきょう)に陥(おちい)るんです。しかしその場(ば)の雰囲気(ふんいき)というのは、どう考(かんが)えてもおかしいんですね。

小原(こはら)　不思議(ふしぎ)ですよね、いまだに会社(かいしゃ)とかで買春(かいしゅん)ツアーってあるみたいですよ。

松平(まつだいら)　サラリーマンの人(ひと)たちって、友達(ともだち)同士(どうし)で結構(けっこう)いっしょに風俗(ふうぞく)行(い)ったりするらしいですね。

小原(こはら)　なんでいっしょに行(い)くんでしょうね。ぼくの知(し)り合(あ)いにお寺(てら)の坊主(ぼうず)がいるんですけど、「こないだお寺(てら)のつきあいで風俗(ふうぞく)行(い)ってきたわ」って、なんのつきあいやねん（笑(わらい)）。

向山(むこやま)　私(わたし)は値段(ねだん)を聞(き)いて結構(けっこう)ショックだった。何(なん)千円(ぜんえん)とか、女(おんな)の人(ひと)はそんな安(やす)い値段(ねだん)で自分(じぶん)の体(からだ)売(う)ったりできるの？って。

三島(みしま)　うちの家(いえ)もピンクチラシがすっごい入(はい)るんですよ。値段(ねだん)チェックして「安(やす)！」みたいな（笑(わらい)）。

小原(こはら)　同性愛(どうせいあい)がおかしいとか言(い)う前(まえ)に、そんなところに行(い)ってる男(おとこ)のほうがよっぽどおかしいと思(おも)うなあ。

男(おとこ)のジェンダーって･･･　

―10年(ねん)ぐらい前(まえ)に「フェミ男(お)ブーム」で女(おんな)の子(こ)っぽいファッションが流行(はや)ったけど、それが男(おとこ)のジェンダー（男(おとこ)らしさ／女(おんな)らしさなど、社会的(しゃかいてき)につくられた性差(せいさ)）の解放(かいほう)になったかというと全然(ぜんぜん)ならなかった。男(おとこ)のジェンダーって少(すこ)しずつでも解放(かいほう)されてきてるんでしょうか？

向山(むこやま)　男(おとこ)友達(ともだち)に「自分(じぶん)より稼(かせ)ぎのいい女(おんな)の人(ひと)ってどう思(おも)う？」って聞(き)いたら、「おれはイヤやわ」って。私(わたし)も彼氏(かれし)から「自分(じぶん)よりえらくなられたらイヤやねん」って言(い)われて別(わか)れたことあるもん。

小原(こはら)　ばかばかしいなあ。

松平(まつだいら)　家父長的(かふちょうてき)な態度(たいど)が強(つよ)いというか、偉(えら)そうにしている男性(だんせい)ってすぐパートナーの女性(じょせい)のことをバカにするんですよね。そう言(い)わないと関係(かんけい)が成(な)り立(た)たないっていうか。

向山(むこやま)　それで自分(じぶん)を保(たも)つんやな。

―同世代(どうせだい)の若(わか)いカップルを見(み)ててどうですか。

三島(みしま)　やっぱり男(おとこ)の子(こ)はカッコよく、女(おんな)の子(こ)はかわいくしてる。男(おとこ)の子(こ)の友達(ともだち)とデートとか行(い)くと、「お弁当作(べんとうつく)ってきて」って言(い)われる。
（一同(いちどう)）　えーっ！

三島(みしま)　でも作(つく)らへんけど（笑(わらい)）。

いまどきの恋愛(れんあい)事情(じじょう)　

―今(いま)の世(よ)の中(なか)、「恋(れん)愛(あい)せなあかん」みたいな雰囲気(ふんいき)ってない？

松平(まつだいら)　それはすっごい感(かん)じてきましたね。

三島(みしま)　16歳(さい)ぐらいになったら「彼女(かのじょ)・彼氏(かれし)イナイ歴(れき)16年(ねん)」とか言(い)って、みんなすごく焦(あせ)ってる。

松平(まつだいら)　バレンタインデーなんかすごいですよね。

小原(こはら)　ぼくはチョコレート欲(ほ)しいほうですよ。ホワイトデーに返(かえ)すのもまた楽(たの)しいじゃないですか。

向山(むこやま)　でもホワイトデーって結局(けっきょく)「お返(かえ)し」やねんな。男(おとこ)の人(ひと)が自発的(じはつてき)にくれるものじゃない。

三島(みしま)　もともとバレンタインデーって男(おとこ)の人(ひと)が女(おんな)の人(ひと)にあげるものでしょ。日本(にほん)では入(い)れ替(か)わっちゃってるけど。

向山(むこやま)　つまり男(おとこ)の人(ひと)が告白(こくはく)するのがふつうで、年(ねん)に１回女(かいおんな)の人(ひと)が告白(こくはく)してもいい日(ひ)がバレンタインデーってことになってしまった。あれはやっぱりジェンダーやな。

―女(おんな)の人(ひと)ってあんまり告白(こくはく)しないものなんですか？

三島(みしま)　私(わたし)はコクる。

小原(こはら)　女性(じょせい)やからって告白(こくはく)を待(ま)ってるのはおかしいですよね。

向山(むこやま)　私(わたし)、そこは男(おとこ)の子(こ)にしてほしいと思(おも)ってるタイプやわ。そこはすごいジェンダーに縛(しば)られてるわ（笑(わらい)）。

松平(まつだいら)　告白(こくはく)ってある種(しゅ)の文化(ぶんか)になっちゃってて、そういう決(き)まったパターンでしか恋愛(れんあい)関係(かんけい)を考(かんが)えられない人(ひと)が増(ふ)えてる。そういう人(ひと)が同性愛(どうせいあい)の人(ひと)に告白(こくはく)されても、受(う)け入(い)れるのはなかなか難(むずか)しいと思(おも)うんです。

小原(こはら)　恋愛観(れんあいかん)ってすごくメディアに影響(えいきょう)されてる。恋愛(れんあい)の仕方(しかた)に個性(こせい)があるほうがおもしろいはずなのに、大部分(だいぶぶん)の男(おとこ)は「女(おんな)にはこうあってほしい」って同(おな)じようなことを言(い)ってたりとか、悲(かな)しいですわな。

―それを女性(じょせい)も内面化(ないめんか)してしまって、自分(じぶん)の好(この)みよりも相手(あいて)の好(この)みに合(あ)わせてしまったりする。

三島(みしま)　でもみんな同(おな)じ型(かた)にはまったら、誰(だれ)とでもくっつける（笑(わらい)）。

小原(こはら)　それっておもしろいんかなあ。

三島(みしま)　おもしろくないけど、難(むずか)しくなくなる、恋愛(れんあい)が。

小原(こはら)　難(むずか)しいほうがおもしろいんですけどねえ。

松平(まつだいら)　なんだか都市部(としぶ)で稼(かせ)いで、せっせと恋愛(れんあい)するというひとつのパターンが価値観(かちかん)にまでなってきているようにも思(おも)うなあ。ぼく自身(じしん)は最近(さいきん)、とても多様(たよう)なように見(み)える都市部(としぶ)の人間関係(にんげんかんけい)にあまり魅力(みりょく)を感(かん)じなくなってきてるんです。

―どうもありがとうございました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

座談会(ざだんかい)
異性愛者(いせいあいしゃ)（？）たちの本音(ほんね)トーク！　　　　～終(お)わりのない性(せい)の話(はなし)