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まねき猫通信109ひきめ(2011年8月3日発行)

ふりがな対応のまねき猫通信pdf(抜粋)版(約1.8MB)

トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

高木仁三郎さんが亡くなって11年、癌との闘病生活の中で執筆された『市民科学者として生きる』は氏の遺言の呈を成し、その終章には「…私が信条としてきたこと、そして頭にあることは、一貫して単純なことである。(1) 人と人、人と自然が相互に抑圧的でないような社会であること、(2) 平和な暮らしが保障されること、(3) 公正な社会であること、(4)このような社会が持続的に保障されること」とある。高木さんにとっては「世代を継いで持続される希望」こそが、理想を実現する原動力だった。本書は、原子力、特にプルトニウムの危険性に早くから警鐘を打ち鳴らし続けた良心の軌跡だ。

『1週間』は、昨年惜しまれながら他界した井上ひさしさんの最後の書となった。氏は長年にわたる作家人生の最後に、極寒のシベリアに抑留された日本人兵士の物語りを凝視した。井上さんの座右の銘は「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに書く」で、様々な人々が色々な場面で引用している。

原発推進御用学者・政治家・資本家どもに「高木さんや井上さんの生き様に学べ」と言う方が無理な話だろうが、「御用」は「無用」または「無能」と同義だという学習くらいは…せぇ!(パギ)

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