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まねき猫通信145ひきめ(2014年8月3日発行)WEB版

ふりがな対応のまねき猫通信pdf(抜粋)版

トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)

「電車で友だちと手話で話したら、目の前にいる女子高校生に笑われました。しかも動画とられたみたいです。笑いながら、動画…。耳聞こえるのが当たり前な世界に耳が聞こえない人も居るんです。当たり前な生活を暮(く)らすのは、そう簡単ちゃうってわからない人がいるようです。…なるべく沢山の人に知って欲しいです。手話は、耳聞こえない人たちの通じる方法の一つなんです、と

個々バラバラにされた個人は、競争と市場のみが支配する空間に放り出され、無知と愚鈍を基礎として「外部刺激の受動態」「商品と情報の絶対的消費者」と化し、IT端末(スマホ・携帯)の媒介無しには世界で存在しえなくなる。したがって、他者性の認識や洞察、ましてや「思いやる」心情が彼・彼女らの身体から内在的に生成することは、極めて困難である

「電車内で女子高生4人がキャッキャ騒いでました。嫌悪感で背を向けたとたんに全員がピタッと黙った。驚いて振り返ると一人が手話で話していて、ほかの仲間はじっと「聴いて」いたんです…びっくりしました、なんていい子達なんだと」

しかし、まだ希望はある。日常は「違い」に満ちていて、自分も他人も「当たり前の違いを認め合っている」という感性が息づく限り―(パギ)

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