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まねき猫通信49ひきめ(2006年6月16日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

那覇の国際通りから平和通りに入って壷屋方面に歩いていくと、希望ヶ丘公園が見える。丘に通じる坂に、小さな映画館『桜坂劇場』がある。ここは独立座館の老舗で、毎月一万人以上ものお客さんが足を運ぶという。『もっこす元気な愛』が上映されたのもここだ。

映画「ホテル・ルワンダ」を観た。一九九四年アフリカのルワンダで起きた虐殺事件では、百日間に百万人が殺されたという。その史実と実在の人物を題材に、物語は展開していく。民族対立がエスカレートし、国連や西洋諸国はルワンダを見捨てる。高級ホテルの支配人・ポールは自分の家族を救おうと必死に努力するのだが、彼の勇気と知恵が、結果的には一二八〇人もの人々を救うことになる。絶望的な状況で、人は何を信じて、誰を頼りに生き抜けるのか…残酷な虐殺場面が続く中、人間の尊厳と命が尽く踏みにじられる。と同時に、人間の愛情と誇り、そして命の輝きがスクリーンに溢れる。

その日は五月一五日、奇しくも沖縄が日本に「復帰」した記念日だった。「基地のない平和な沖縄を」の願いは踏みにじられたまま、三四年が経過した。ヤマト(日本)とウチナー(沖縄)の何処かで「ホテル・ルワンダ」は営業するだろうか?(パギ)

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