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まねき猫通信92ひきめ(2010年3月2日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

車椅子に乗った障がい者が地下鉄のホームから転落死する事件が起きて、抗議と要求の声が燃え上がった。それを受け入れない当局の態度に、体を張って地下鉄の運行を阻止した人々もいた――21世紀になって、韓国では「障がい者の移動権闘争」が広がった。「ノウドゥル障がい者夜学」はその運動を契機に誕生した。ここは、教育を受ける権利を奪われた人々が自主的・主体的に学ぶ場だ。夜学の「演劇部」が発展して、現在は「障がい者劇団・パン[現場]」が活躍している。

各駅にエレベーターが設置されるようになったものの、車椅子の移動は楽ではない。おまけに「有事の際にはシェルターになる」ことを想定して、ソウルの地下鉄はとても深いところを運行している。長い階段を3回、4回昇降するのはざらだ。「ちょっとお願いします」と声をかけると、3〜4人の人がすぐ寄ってきてくれる。ソウルの人々はとっても親切で優しい(と思えた)。車椅子を運ぶのを手伝ってくれた男性が「階段、長すぎるぞ!」と怒りを顕わにしたので、思わず微笑んだ。

「せーの」というかけ声は「ハナ・トゥル(イチ、ニ)」で、障がい者は「障碍人」、介護者は「活動補助」、重度障がい者は「重症」、と表現する…勉強になりました。(パギ)

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