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まねき猫通信122ひきめ(2012年9月1日発行)WEB版

ふりがな対応のまねき猫通信pdf(抜粋)版

トリの眼・ムシの目・ニャンコの目(巻頭コラム)

報道写真家・福島菊次郎さんを記録したドキュメンタリー映画『ニッポンの嘘』を観た。訥々と語る言葉の一つ一つが、響く。25万枚の撮影歴から選び出された写真群が、次々とスクリーン全面に映し出される。そして、被写体と切り結んだ己の立ち位置を振り返って苦渋を隠そうとしない福島さん、その顔と痩躯も

「平和都市・広島」建設の過程で「原爆スラム」が破壊され、被爆者は追い立てられた。また、瀬戸内の孤島にある施設に収容された戦争孤児たちは、劣悪な生活条件の下での厳しい教育を強いられた末に、多くは自衛隊員となっていった。水俣病をはじめ無数の 公害病患者の告発、空港反対闘争に立ち上がった三里塚農民の叫び、学生運動の炎、ウーマン・リヴに解放を求めた女たち、自衛隊と兵器産業の影、戦争責任を「言葉の綾」で一蹴した昭和天皇…福島さんは、ファインダーから見据えた「ニッポン」を写真に焼き付けた。真実を写そうとすれば国家悪と対決せねばならず、事実を語るとは日本社会に蔓延るウソを炙り出すことだった

「表に出ないものを引っ張り出して、たたきつけてやりたい。」最後に、福島さんはフクシマヘ向かい、そして、ヒロシマへ帰る。福島菊次郎・91歳、その涙に泣いた…。(パギ)

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