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まねき猫通信60ぴきめ(2007年6月2日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

パスポートの更新に、大阪の「韓国総領事館」へ行った。手続き上、韓国から戸籍謄本を取り寄せなければならない。以前は郵便で当該役場へ問い合わせたのでかなり時間がかかったが、今はオンライン化されていて、申請した「本籍地」を係員が検索し数分後にプリントアウトされる仕組みだ。「慶尚南道 金海郡 駕洛面 鳳林里七四五」というのが僕(つまり死んだ親父)の本籍地である。

係員が「そんな地名はない」という。「本籍地が存在しないのなら、なぜ僕は五年前にパスポートを取得できたの? 君の言うてることは矛盾している」と言うと「何度も捜しました、無いのです!あなたが間違っているんでしょう」と叱られた。「合併とか地名変更とか考えられない?」。

金海郡は釜山市 河西区に組み入れられ、鳳林という地名だけが残っていた。この事実が判明するのに四〇分を要した。「本籍地名」が本人の知らない間に変わっている…。

そもそも「行ったこともない国の政府」からパスポートを貰うというのはブラックユーモアではないか!おまけに領事館は最新情報を持ち合わせていない。「在日」は日韓両政府から爪弾きにされてるのだなぁ…だから、パスポートの僕の写真は、思いっきり顰めっ面をしてます。(パギ)

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