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まねき猫通信93びきめ(2010年4月1日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

インドは、亜大陸と言われるほど大きい国。お釈迦様が生まれた処なのに、仏教徒は少なく、ヒンズー教が多数を占める。ヒンディー語(「ヒンズー語」は間違い)が公用語だが、他に800以上の言語がある。両手を合わせて「ナマステ」と言えば、オハヨウ、コンニチワ、コンバンワ、サヨウナラ…韓国語の「アンニョン」同様、どんな挨拶にでもなる。ヒンディー語は古代サンスクリット(梵語)系の言葉で、「ナマステ」は「ナマス」 (聖なる呼びかけの言葉)+「テ」(あなたに)という意味。南無阿弥陀仏の「南無」は「ナマス」に由来しているから、南無阿弥陀仏とは「アミダ様にご挨拶します/帰依します」、南無妙法蓮華経なら「素晴らしい法華経に祈ります」となる。挨拶が祈りになる、それが「ナム」の真意だ。

お釈迦様は「生・老・病・死」とは、人が自分で何とかしたくてもどうにも出来ない事象で、だから「縁」に生かされるのが人間なんだよ、と説いた。「ナム」の心は、謙遜と平安に通じている。イスラム教は「アッサラ・アライクム(あなた方に平安を)」と挨拶するし、キリスト教のアーメンはヘブライ語で「まことに、たしかに」の意味。こうして見渡すと、なぜ宗教対立が起こるのか?摩訶不思議だなぁ…。(パギ)

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