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まねき猫通信67ひきめ(2008年2月1日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

岡山市内、繁華街のビルの谷間に木造三階建ての洋館がある。高さは、両隣のビルの半分もない。まるで、お父さんとお母さんに手を繋がれて歩く赤ちゃんのような姿だ。建物は奥行きがあって、背後には岡山城の石垣が迫っている。一階は書店とレストラン、二階にホールと会議室があり、三階は事務所と住居だ。

八〇数年前に建てられたこの建物は『岡山禁酒會舘』。街の中心部がほとんど焼き尽くされた岡山大空襲(一九四五年六月)の際にも、奇跡的に消失を免れた。禁酒運動の拠点だったが、昭和初期、日本が戦争に向かう暗い時代には反戦の心を持つ人々が密かに集う場所でもあった。

禁酒會舘でのマンスリー・ライヴが、昨年十二月に 百回目を迎えた。♪ビルの谷間の小さな館…戦火を逃れて生き続けた…暗黒時代と言われたときも/平和を求めて集う人/特高警察襲ってきても/スクラム組んで闘った♪と主宰者の尾崎さんは歌う。人が人として当たり前に出会い、木々の緑や風がいつまでも命を育むようにと願いを込めて、ライヴは地元の人々に支えられてきた。その記念すべき百一回目のゲストに、光栄にも僕が招かれたのだ。嬉しかった!…が、「今年こそ酒やめろ」と言う啓示かな?(笑)(パギ)

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