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まねき猫通信73びきめ(2008年8月1日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

『日本の借金時計』というウェヴサイトを久しぶりに見た。日本という国の借金は約890兆円である。生まれたての赤ん坊から老人にいたるまで、国民一人当たりの負担額に直すと700万円、4人家族ならその所帯で計2800万円ということになる。借金には毎秒ごとに数十万円ずつ利子がついて、限りなく増えていく。数字を見ていると恐ろしさと馬鹿馬鹿しさが綯交ぜになって気持が萎えてくる。

橋下大阪府知事は「府財政は大赤字、会社にたとえるなら倒産寸前だ」として、公共施設の売却や文化・教育・福祉施策の見直し(つまり切り捨て)、職員の給与削減など、性急としか言いようのない改革案を打ち出している。経済的効果と効率の視点だけで当該事業を評価し、結果の良し悪しだけで「廃止・統合・改変・存続」を決める。世界的にも有名な国際児童文学館は廃止の方向だそうだが「文学館があっても本を読む人が増えてないじゃないですか」と仰ったとか…。

橋下流で行くなら、日本という国は倒産したも同然だ。だから、国立公園も博物館も美術館も、全部売却しましょう。国会なんて赤字しか生まないんだから廃止。そう、皇居の一等地はロックフェラー財団にでも買っていただきましょうか。(パギ)

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