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まねき猫通信77ひきめ(2008年12月2日発行)

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トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

東京都心の交通網は全てが「円」。地上も地下も、みな皇居を避けて通っているから円状になる。山手線はラグビーボールの様だし、地下鉄丸ノ内線は池袋からぐるっと回って東京駅、新宿を経由して荻窪まで続く。大江戸線はもっとデカい。新宿から六本木を経て両国、御徒町、飯田橋…1周すればゆうに1時間を要するだろう。

AからBに行く選択肢が3〜4通りある、それが東京だ。どのコースが1番早くて安いか、生活上の経験から皆が知っている。経験のない者が路線図をあてにして「乗り換え」すると、延々と歩いたり「都心登山」する羽目になる。最近開通した「副都心線」の渋谷駅で、地上に出るのに階段を100段登った。

銀座の交差点で「数寄屋橋はどこですか」と尋ねたら、「ここです」と言われた。事ほど左様に、東京という町は「重なり」が当たり前。秋葉原も神保町も「神田にある」といっても間違いではないし、大門は浜松町だ。これは「江戸」が消えていない証拠。

永田町・霞ヶ関界隈には諸官庁がずらりと居並び、国会議事堂や最高裁が仰ぎ見る者を威圧する。ここは人工の町。生活の匂いや人の息吹は一切感じられず、江戸情緒も「重なり」も無い処。だから、虚偽と欺瞞しか似合わないのだ。(パギ)

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