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まねき猫通信98ひきめ(2010年9月1日発行)

ふりがな対応のpdf(抜粋)版(約1.85MB)もどうぞ。

トリの眼・ムシの目・ニャンコの目 (巻頭コラム)

日本語固有の数詞は「ひ・ふ・み・よ・いつ・む・なな・や・ここの・と」で「いち・に・さん…」は中国語からの借用。日常、私たちは二系統の「数え方」を使っていることになります。固有語が「ひ(1)─ふ(2)」「み(3)─む(6)」「よ(4)─や(8)」と倍数の対照をなしているのが面白いですね。これは「母音交替」という言語学的に重要な現象で、他に擬態語・擬声語に特徴的です。例えば「がらがら」「ぎりぎり」「ぐるぐる」「ごろごろ」…GとRはそのままで、母音が交替して微妙な意味の違いを醸し出します。「さらさら」「するする」には、滑らかさという共通点があります。で、今月あたり「そろそろ」首相交代でしょうか。

「つばなれ」という寄席言葉があります。お客さんが十人以上入ったという意味で「と(10)」には「つ」を付けて算えないので、そのような符牒になりました。総理の在任月数が「つばなれ」するかどうか、現代日本の関心事です。

「ひとり・ふたり」その先は「さんにん・よにん」と日中混合になりますが、古い関西弁では「みったり・よったり」と言いました。「似たり寄ったり」と似てますね。代わり映えしない首相なら、毎年9月にくじ引きで決めたら如何です?…失礼しました。(パギ)

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